ベトナム国産ワクチン開発の現状【2021年9月供給を目指す】

ファム・ミン・チン首相は、順調に開発と承認に至れば2021年9月にはベトナム国産ワクチンの供給を開始されると述べています。


写真:VGP/Nhat Bac ファム・ミン・チン首相

8月12日の朝、ファム・ミン・チン首相は、Covid-19のワクチン研究と製造プロジェクトに参画している科学者、組織団体や企業との協力体制を整え、ワクチンの開発を推進していると発表しています。

そして、国民へ平等にワクチンが行き届くことを目指し、「最良のワクチンが、最も早く、最もスピーディに、そして最もタイムリーに提供されるべきものである」と述べています。

さらに国産ワクチンの接種を最終目標としていることを強調し、関係者へさらなる努力と決意を求め、「タイムリー、安全、効果的」を実現するために、科学者、管理者、企業は、緊密に連携を取りながら行動し、管理手順を最小限に抑える必要があります。

そのため、首相は昼夜を問わず、関係機関と連携を取りながらプロジェクトを進めていくと述べています。

プロジェクトの指揮官に副首相のヴー・ドゥック・ダム氏を任命

政府は、この業務の指揮官を副首相であるヴー・ドゥック・ダム氏に任命した。

ヴー・ドゥック・ダム副首相は、感染症の流行は非常にストレスが多く、国内全体でみればまだまだワクチンが不足していると述べています。

ロックダウンが継続しているホーチミン市の市民は、ワクチンの十分な供給を望んでおりますが、2021年8月現在で約300万回の投与分しか供給出来ておらず、集団免疫を達成するための要件を全く満たしていない状況です。

もちろん国内のロングアン、ドンナイ、ビンズドゥン、ハノイなど、多くの地域でもワクチンが圧倒的に不足しています。そのため、2021年9月には930万回分のワクチンの輸入を予定しています。

さらに副首相は、ナノコバックスなどの国内研究機関にて開発されたワクチンの試験は最終段階に入っていると述べ、緊急循環許可を緊急に付与するためにはさらにスピーディに進めていく必要があると述べています。

今後のワクチン接種の見通しは

2021年10月以降になれば輸入ワクチンが豊富になり、第4四半期には約6000万回の投与分になるだろうと予測されています。

そして、すでに海外のワクチン製造技術移管プロジェクトも開始され、国内ワクチンも臨床試験プロセスを完了します。

ちなみに海外からの技術移管に関して、日本のシオノギ製薬も2021年7月28日のプレスリリースにてベトナム側と協議中であると発表しています。

恐らくその辺りで集団免疫を確保し、来年の正常化を目指しているのではないでしょうか。

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