ベトナムのハノイでは9月6日までの期限で実施されていたロックダウンを9月21日の午前6時まで維持することを決定しました。
今回も警戒レベルを3エリアに分類し、エリア毎に感染拡大防止対策を実施することとしています。
9月3日の夜ハノイ人民委員会のチュ・ゴック・アン委員長は、新型コロナウイルスの感染拡大の防止および制御に向けた対策を強化するために【指令20 / CT-UBND】に署名を発表したとのことです。
そのため、9月6日午前6時から9月21日午前6時まで、3つの各エリアに分類し、感染拡大対策を実施することを閣議決定しました。
ロックダウン時の隔離地域のゾーン分けについて
以前の記事でも少し言及しておりますが、ロックダウン時はエリアを3種類のゾーンに分類され、警戒レベルに応じた管理がなされ、今回は特にレッドゾーンへの入場管理をより厳しくしています。ゾーニングに関する簡単な内容は以下の通りです。
グリーンゾーン
オレンジゾーン
レッドゾーン
グリーンゾーン
流行のない地域のことで、政府側は必要な時だけ、流行防止対策を厳しく実施します。
オレンジゾーン
工場などの生産施設、市場、スーパーマーケット、医療施設など、感染リスクの高いエリアを指します。
但し、国民の生活に欠かせない施設のため、政府の定める感染防止対策をしっかりと施し、従業員や来店者のリスクを抑えている施設に限り営業を認められています。
レッドゾーン
封鎖区域または隔離区域のことで、政府により封鎖または医学的に隔離する措置が決定されます。流行を最小限に抑えるために、より厳格な対策が施されるエリアです。
ベトナムでは、感染エリアを上記の3区域に分類し、ウイルスのまん延を阻止し、国民の命を守りながらも最短での経済活動の再開を目指しています。
【レッドゾーン】で39のチェックポイントを強化
9月4日の午前7時よりハノイ市からの新しい方向性が示されるまでの間、39のチェックポイントが設置され、レッドゾーンに出入りする全ての市民と車両が厳重にチェックされます。ハノイ警察が中心となり、チェックポイントは24時間年中無休で1シフト6時間の4シフト制にて実施されています。
チェックポイントでの確認内容
チェックポイント設置の主な目的は、感染拡大防止に向けたセキュリティと秩序の確保のようです。
つまり、人と車両を厳密に制御する役割を果たしています。
- パトロール隊は車両を停止し、体温を測定し、医療宣言を要求します。規制に従って所管官庁が発行した道路許可証を確認します。必需品の輸送が許可されている車両かどうかの確認もここでなされます。
- 感染の疑いがある場合、PCR検査を迅速に実施し、必要な場合は医療機関の確認のもと車輛の消毒などを実施します。
- 事前のテスト結果を確認した上で、レッドゾーンへの入室の選別がなされます。
チェックポイントにて入場を拒否された場合、もちろん通過は出来ませんので速やかに引き返さなければなりません。
レッドゾーン入場時のチェックポイントの詳細
レッドゾーンには39のチェックポイント(検問)が配備され、3つにゾーニングされています。
各ゾーンは以下の通りです。
タイプ①ゾーン
まず21のチェックポイントをタイプ①ゾーンとし、交通量の多い場所に設置されています。
これらの各ポストは16名、ハノイ市警察官10名(交通警察3名、移動警察2名、刑事警察1名、警備員2名、警察官2名)と首都司令部の兵士2名、輸送検査官2名、保健省将校2名にて構成されています。
- ポイントの詳細は次の通り
Thang Long Bridge(タンロン橋)、Dien Bridge(ジエン橋)、Thach Bich Bridge(タクビク橋)、Song Day Bridge(ソンダイ橋)、Mai Linh Bridge(マイリン橋)、Quan Ganh Bridge(クアンガイン橋)、Thanh Tri Bridge(タインチ橋)、Vinh Tuy Bridge(ヴィンツイ橋)、Chuong Duong Bridge(チュオンズオン橋)、Nhat Tan Bridge(ニャッタン橋)。タイプ②ゾーン
次に9つのチェックポイントをタイプ②ゾーンとし、地区人民委員会によって中程度の交通量の場所に配置されています。
こちらには、5名の警察官、交通検査官、軍事司令官、医療官、地方自治体を含む合計9名が配備されています。 - ポイントの詳細は次の通り
Son Day Bridge(スンザイ橋)、Nga Bridge(ガ橋)、Khe Tang Bridge(ケタン橋)、Vuot Song Nhue Bridge(ヴォットソンニュエ橋)、Long Bien Bridge(ロンビエン橋)に設置されています。タイプ③ゾーン
最後に9つのチェックポイントをタイプ③ゾーンとし、交通量の低い場所に設置されています。
こちらには、地方自治体、行政区、群警察、自己管理部隊を含む4名で構成されチェックポイントを管理しています。 - ポイントの詳細は次の通り
ゲート1近くの橋、ラックグリーンシンフォニー市街地、ブリッジ72 II、クソン橋、タンフー橋、タザイ堤防フォーク、リエン・マック水路、クア橋、フー・ホン堤防ジャンクション、ニン・ソー自治体に設置されています。まとめ
~ハノイのロックダウンが9月21日まで再々延長【2021年9月3日現在】~またまたロックダウンの再延長が発表され、いよいよベトナムにて事業をされている企業さんは各社厳しい状況になってきているのではないでしょうか。個人レベルではありますがベトナムからの撤退を余儀なくされたという話しもチラホラ耳にします。
弊社の場合、ベトナム人の現地パートナーがビルオーナーとの折衝を進めてくれているおかげで、今のところ賃料の減額や支払い猶予をご理解頂けています。恐らく半年以上この状況が続いても何とか存続は可能かと思います。
但し、一部部品を輸入に頼る日本の厨房メーカーなどは、少しずつロックダウンの長期化の影響が出始めているようです。
例えば、オープン型ショーケースや縦型冷蔵冷凍庫などは、部品の供給をベトナムへ依存していたため納期が間に合わない可能性があると担当者より連絡を受けております。さらに、建築資材、油やその他食材についても少しずつ値上がりの流れにあるため、その辺りも踏まえた上で今後の対策を迫られる状況にあることは間違いないと思います。
また何か追加の情報があれば、改めてレポートしたいと思います。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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