Vin Fast(ビンファスト)が燃料電気自動車の自動運転走行テストに成功

ベトナムを代表するコングロマリットであるVin Group(ビングループ)の子会社であるVin Fast(ビンファスト)が燃料電池自動車のテスト走行に成功したようです。

 親会社のVin Group(ビングループ)はこちら

VIN GROUP(ビングループ)

TO CREATE A BETTER LIFE FOR PEOPLE

燃料電気自動車の自動運転走行テストに成功


参照元 IGENK Vingroup thử nghiệm xe ô tô điện không cần người lái tại Việt Nam

画像が粗くてご覧頂きにくいかもしれませんが、こちらの送迎車のテスト走行を成功させたようです。走行中の障害物を自動で認識し、回避しながら走行したり、乗客の送迎もこなしている様子が伺えます。

創業からおよそ4年間のみにも関わらず、既に世界での販売体制が整いつつあり、さらに自動運転車のテストまで同時並行して進めている組織体制には恐れ入ります。

Vin Fast(ビンファスト)はベトナム初の国産自動車製造メーカー

Vin Fast(ビンファスト)はベトナム初の国産自動車の製造メーカーです。
こちらの写真ですが、2017年9月2日にハイフォン市にて開催された起工式の様子です。

左から4番目の方が当時の首相であるグエン・スワン・フック氏(Nguyễn Xuân Phúc)ですが、国家を挙げての一大プロジェクトであることが伺えます。

Người đứng đầu Chính phủ nhận định, VinFast không chỉ đơn thuần là một nhà máy lắp ráp ôtô mà còn có ý nghĩa về thương hiệu quốc gia. Nghiên cứu chỉ răng rằng một nước trên 50 triệu dân phải có thương hiệu ôtô của quốc gia đó. Nếu Vingroup đạt được đúng những kế hoạch đặt ra sẽ là kỳ tích. Nhà máy đi vào hoạt động sẽ giải quyết việc làm cho khoảng 25.000 lao động, phát triển kinh tế của Cát Hải. Đồng thời thúc đẩy các ngành liên quan tăng trưởng, nhất là mạng lưới công nghiệp phụ trợ.
フック首相は、VinFast(ビンファスト)は、自動車組立工場というだけでなく、国産ブランドの位置づけがある。調査によれば、人口が5,000万人を超える国では、独自の自動車ブランドが必要だと言われています。Vin Group(ビングループ)が計画を達成すればそれは奇跡に等しいと言えます。工場が稼働すれば、約25,000人の労働者の雇用が創出され、カットハイ島(ハイフォン市)の経済が発展します。同時に、関連産業、特に支援産業ネットワークの成長を促進するでしょう。

参考資料 VN EXPRESS  Vingroup sản xuất ôtô – giấc mơ xe hơi của người Việtより

ちなみにベトナムにおける首相といえば神のような存在であり、企業の起工式などの催しものに参列されることは珍しいと聞いていますので、国産の自動車製造にかなりの期待が込められていることが伺えます。

起工式から1年半後にVin Fast(ビンファスト)が車輛販売を開始

そして、特筆すべきは彼らのスピード感です。なんと約1年半後の2019年には、Vin Fast(ビンファスト)が国産自動車、およびバイクの第一号の販売を開始しています。

驚愕のスピード感で初代モデルの製造を可能にさせた背景には、当時ベトナムに拠点を置いていたGMベトナムより事業譲渡を含む戦略的提携にて創業し、さらに技術供与を受けれたことが一つの要因かと思います。

とはいえ、自社にて量産体制を整えながら、1年半という短期間で国産車を作り上げるパワーは凄まじいものがあります。

Vin Group(ビングループ)ですが、日本や韓国のように自動車産業が国をより豊かにするためには、非常に重要な産業の一つであると位置づけているようです。

つまり自社の利益のみならず、国益も考え事業規模を拡大している企業だと言えます。

Vin Fast(ビンファスト)が
燃料電気自動車の製造を推進している理由

Vin Fastが燃料電気自動者の開発を推進している理由は、すでに海外マーケットへの進出を視野に入れているためです。

昨今、世界各国が化石燃料からの脱却を進めており、すでに自動車産業も化石燃料から燃料電池などを動力とするエンジンへの移行の流れの中にあります。

その中で彼らもいち早くそこに目をつけ、一気に市場シェアを拡大していく好機とみているようです。

現在、すでに米国、カナダ、フランス、ドイツ、オランダにマーケティング拠点を設け、進出の準備を着々と進めています。

さらにフォルクスワーゲンアメリカの副社長兼オペルグローバルのゼネラルディレクターを務めていたマイケル・ロシェラー氏をVinFast(ビンファスト)のゼネラルディレクターに任命したことを発表しました。ロシェラ―氏は、VinFast(ビンファスト)を世界的な電気自動車会社にすることを目指し、国際的なアウトリーチ戦略の推進にも参加しています。

燃料電池はサブスク方式を採用

ベトナム市場で販売予定のVFe34は、SUVクロスオーバータイプで、フル充電で300キロ走行できる車種です。

国内販売価格は、約7億ドン(約350万円)。燃料電池は、定額利用サービスとなり、月間利用料は約150万ドン(約7,500円)と、ガソリン車と同水準の費用設定とのこと。ちなみに、バッテリーの充電性能が70%を下回ると、新品と交換できるため初期費用の低減化とバッテリーの品質を同時に保証する仕組みのようです。

まとめ
~Vin Fast(ビンファスト)が燃料電気自動車の自動運転走行テストに成功~

Vin Fast(ビンファスト)によると、2021年11月からベトナム市場にてVFe34の販売を予定し、既に25,000台以上を受注しているとのこと。

さらに、2022年3月には北米市場およびヨーロッパでの燃料電気自動車の販売をスタートする予定のようです。

主観ですが、とにかくVin Group(ビングループ)は、決断と事業開始までのスピード感が圧倒的に早く、確実に目標を達成してくる企業だと思いますので、海外での販売開始日も前倒しになる可能性が高いのではないでしょうか。

資金面についても気になるところですが、今回の国産自動車の製造販売事業を開始するに当たり、稼ぎ頭であったスーパーマーケット事業とスマートフォン事業もあっさりと他社へ譲渡し資金調達を実現しています。

ちなみに、今から9年前の2012年6月にハノイへ赴任した際に、VIN GROUP(ビングループ)は商業ビルをハノイとホーチミンに一つずつ所有するのみの不動産会社でした。

そこから9年後の現在は、不動産、病院、製薬、教育など、様々な分野の事業からなる年商5,000憶円の企業にまで発展しています。

とにかく圧倒的なスピードで成長していくVIN GROUP(ビングループ)からまだまだ目が離せません。

今回は以上となります。

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