今回はベトナムの学生に焦点を絞り、旧正月後の流れについて簡単に解説していきたいと思います。
世界的な感染症の拡大を受け一年以上もの間リモートでの授業を強いられていたベトナムの学生が街に戻ってくるようです。
ファム・ミン・チン首相から教育訓練省への要請について
ベトナムのファム・ミン・チン首相から教育訓練省に対しての要請は以下の通りです。
ファム・ミン・チン首相からの要請について
Thủ tướng giao Bộ GD&ĐT hướng dẫn cho học sinh đi học trực tiếp sau Tết Nguyên đán sớm nhất có thể
2022年の旧正月以降、12歳以上の学生が出来るだけ早く安全に学業に励める環境を整備するよう地方自治体を指導するようベトナムの教育訓練省に対し要請した。
首相からの要請を受け、旧正月直後からベトナム国内の200以上の大学と短大にて学内での講義が再開されると発表がありました。
さすが社会主義国家ですね(汗)
経済活動再開へ向けての第一歩
大学生などの20代から30代の若い世代の消費が活発になれば少しずつ経済も回りはじめます。
正直、これは我々にとっても朗報です。
理由は、ベトナム人のパートナーと現地にて飲食店を2店舗運営しているためです。
正直、この2年間はかなり厳しい環境下にありました。理由は、感染症の拡大を受けたロックダウンや感染エリアの封鎖、そして国民の感染症に対する極度の警戒心があり大幅な減収減益を強いられてきました。
さらにベトナム政府からの給付金や助成金は一切無いため自助努力にて店舗を存続させる必要がありました。
また本年の11月からようやく営業を再開出来てはおりましたが、メインターゲットの学生や新卒社会人の動きがかなり鈍く非常に厳しい経営を強いられていたため、我々にとっては今回の首相からの要請はかなりポジティブな明るいニュースです。
ベトナムの飲食業に関する記事はこちら
ベトナムで飲食店経営は儲かるのか【正しい商売で適正利益を確保】
キャッシュフローベースですが15%から30%、投資回収期間は1年から長くても2年以内。今回はベトナムのハノイで感染症の影響を受けながらも、商売を継続出来ている要因などについて解説いたします。
学内での講義が再開される主因と今後のスケジュール
ところで、これまでは感染症の流行を受けオンラインでの講義が主流になっていた各大学ですが、学生の学力低下や卒業できない生徒もいるなど教育と訓練の質に悪影響を及ぼしていたようです。
そこで、ファム・ミン・チン首相から教育訓練省に対し、保健省の主要な責任を引き受け、保護者の理解を得ながら学内にて学生が安全に勉学に励める環境整備を急ぐよう指示があり、早急なロードマップの作成に至ったようです。
ハノイの大学が公表しているスケジュール
ハノイの大学が公表している再開スケジュールの内容を一部掲載しておきます。
ハノイ文化大学では2021年から2022年の学年度の第2学期のスケジュールに従い、すべての学生に対して2022年2月14日からクラスへの出席を指示しました。
大学側から学生への依頼事項は以下の通りです。
地元または医療施設にて発行されたCOVID-19の陰性証明書の提出が義務付け
学生がCOVID-19の治療を受けている、または検疫下に置かれている場合に限り、リモートにて授業に参加する旨を各教員へ報告
学校で勉強して生活する過程で、生徒はCOVID-19の予防と管理に関する保健省と学校の規則に厳密に従う事
全寮生に対して2022年2月12日からの入寮を許可
ハノイオープン大学
2022年2月14日から研修生、大学生および大学院生への登学を許可しています。
継続的な感染拡大の中で、大学側は柔軟な対応を取るべくオフラインとオンラインでの講義を組み合わせ、学生が安全な環境での受講できるよう整備をしていくとのことです。
ハノイ工科大学
ハノイ工科大学については旧正月の2週目に通常授業に戻す可能性があると発表しています。
国立経済大学
国立経済大学は2月14日から学生の登学が許可される予定です。
ハノイ貿易大学
ハノイについては、1年生と4年生が2月16日からクラスでの講義が再開されます。
2年生、3年生と国際研修プログラムの学生については、3月1日から学内での講義がスタート。
2月14日から28日の期間は、全学生対象に期初からスケジュールに従ってオンラインでの講義は継続されるようです。
クアンニンキャンパスの学生については2月16日から、ホーチミン市のキャンパスIIシティの学生は2月21日から学内での講義が実施されます。
まとめ
~旧正月後に大学での直接授業が再開されます【ベトナム事情】~
今後、学生の登校が再開されることで近隣の飲食店や小売店も賑わいを取り戻し、地域経済が少しずつ活性化されるのではないでしょうか。
ここまで2年間近くフラストレーションが溜まっていた消費者のマインドが一気に高まることを期待しつつ粛々と今後の準備を進めていければと思います。