先日、2018年12月のコンサルティングにてお手伝いさせて頂いたリトルヤミー浅草橋店さんへお邪魔しました。
〒111-0052 東京都台東区柳橋2丁目3−2 エスポワール浅草橋1階
プロの技光るふわとろオムライスが名物。カレーはグルテンフリーでヘルシーなのに濃厚な旨味凝縮で深い味わい。2日間仕込みで完成させる味は家で真似できない本格派。
飲食店のコンサルティング後の
現状について【リトルヤミー浅草橋店さん】
今回は、リトルヤミーのオーナーをされている結城代表へ許可をいただき記事にしました。
こちらがリトルヤミー代表の結城さんです。
リトルヤミーの結城さんとは、飲食店コンサルティングのお手伝いが始まった2018年4月からのお付き合いですが、今でも変わらずお元気そうでした。
リトルヤミー浅草橋店さんの現状についてお伺いしました。
少しお疲れのご様子ですが、コロナの影響を受けて厳しい状況でしょうか?
おかげさまで売上が上がり続け休む暇もない状態です…
えっ!?本当ですか?コロナの影響を受け、近隣にあったカレー屋さんは閉店されましたよ!
えー、そうなんですか??あそこ閉店されたんですか!?それは知りませんでした…
このような感じの会話が続き、現状についてお伺いしたところ、弊社とのお付き合いで得た活きた飲食店ノウハウがリトルヤミーを運営している中で役に立ったとの嬉しいお話しを聞けました。
前述した通り、リトルヤミーさんの営業自体は非常にお忙しい状態が続いてはいるものの、日曜日、祝祭日は店休を設け、ご家族との休息の時間は取られているようですので、ひと安心。
リトルヤミーの売上対策として実施している3点
現在、リトルヤミーさんがコロナ禍でも売上を上げ続けている理由として以下の3点が大きく寄与しているとのことでした。
①ウーバーイーツ(UberEats)での宅配
②メディア露出を高めるためのパブリシティ獲得
③Google MEO対策
リトルヤミーの結城代表いわく、ただ単純に実施をしてもブランドイメージを傷つけてしまい、逆に客数減少に繋がることもあるため、上記のようなテクニカルな部分は慎重に進めた方がい良いという感じでした。
飲食店の新規開業で最低限身につけておくべき5点
そもそもリトルヤミーさんのコンサルティングをスタートしたのが2018年12月ですから、そろそろ2年間が経過しようとしている中で、さらに売上が上がり続けている理由を私なりに考察してみました。
- リトルヤミー①:飲食業や料理の経験をしっかりと積んでいること
- リトルヤミー②:自己資金が投資額の半分以上あること
- リトルヤミー③:工事費などの投資は極限まで抑えること
- リトルヤミー④:開業時の想いを経営理念にし独立を目指すこと
- リトルヤミー⑤:素直に学び、最後は自分自身で決断をすること
リトルヤミー①:飲食業や料理の経験をしっかりと積んでいること
これは必須項目です。飲食店に勤務経験が無い中で、店舗の出店は止めた方が良いです。もちろん優秀な方もいますので全員とは言いませんが、恐らく9割以上の方に当てはまることです。
理由は、飲食店を出店後、窮地に陥ったときに変化に対応出来ない可能性が高いからです。
飲食店を経営していれば、今回のコロナのように未曽有の危機はいずれ訪れます。
私自身、企業に勤めていた際に、リーマンショック、東日本大震災など、いくつもの危機的な状況を乗り越えてきました。その中で、取引先、部下、同僚や上司などから様々な情報やサポートなどを得られたため改善改革に努めることができたと感じています。
つまり資金的な問題さえクリアできれば立て直しの機会はいくらでも作ることが可能です。
しかしながら、個人の飲食店の場合、そうはいきません。
自分で考え、行動し、改善をほぼ一人で実行しなくてはなりません。その中でコンサルタントから学んだことだけで業績を回復出来るほど世の中甘くないです。
だからこそ、飲食店で実務経験を積み、経営者としての感覚を養うことが必須だと考えます。
その点、リトルヤミーの結城代表の場合、フランスでの修行や大手チェーン店でのマネジメント経験を積んでの開業でしたので理想のパターンだったと言えます。
リトルヤミー②:自己資金が投資額の半分以上あること
なぜ自己資金が必要かというと、金融機関からの借入が有利になるからです。
特にコツコツと貯金をした通帳であれば、なおさら心証が良いのです。
小さな規模の飲食店でも都内にてオープンすれば、保証金を含め1,000万円近い費用が必要になるはずです。
仮に500万円が自己資金であれば、1,000万円の借入を起こすことが可能ですので、キャッシュで1,500万円を確保できます。
仮に、内外装工事や備品代などに、1,000万円が掛かったとしても、500万円は運転資金にまわすことが可能です。例えば、出店後に赤字経営が続いたとしても現金が手元にあるため飲食店運営を継続できますね。
そのため金融機関からオープン用に借入を起こす場合は、自己資金を用意し、少なくとも6ヶ月分の運転資金が手元に残るようにすべきだと考えます。
リトルヤミー③:工事費などの投資は極限まで抑えること
当然のことながら、飲食店開業時の出費は極限まで抑えるべきです。理由は②でもご説明した通りですが、運転資金の十分な確保が求められるからです。
リトルヤミーさんのお手伝いをした際は、材料支給にて直接大工さんへ飲食店の工事を依頼したため、工事費は250万円(什器含む)で済みました。
もちろん居抜き物件ということもありましたが、居抜き物件の場合は前テナントのイメージ払拭のため、飲食店デザインの大幅な変更が求められます。
そのため思いのほか費用が掛かるケースがあります。
改装前のファサードイメージ
店内が見えず、入店し難い雰囲気のファサードでした。
改装後のファサードイメージ
リトルヤミーさんの場合、ターゲットである女性OLさん向けに明るいカフェのイメージで店頭を仕上げました。
改装前のエントランスイメージ
少し雑然としたイメージでした。
改装後のエントランスイメージ
リトルヤミーさんでは、入店時に一番目を引く厨房周辺箇所の意匠にこだわりました。
上記のようにリトルヤミーさんの場合、大幅に飲食店の内外装のイメージを刷新していますが、費用を細かく把握しながら投資コストを抑えられるようサポートしたため、投資コストはかなり削減出来ました。
リトルヤミー④:開業時の想いを経営理念にし独立を目指すこと
少し精神論的な部分になりますが、飲食店の新規出店で一番大切なこと、それは独立した理由や目的を書き留めておくことです。
リトルヤミーさんのサポートでは、経営理念やマニュアル作成のコンサルティングを通じて、全て言語化していきました。
中途半端な気持ちではなく、『一生これで食べていく!』という覚悟を持ち飲食店の新規出店の準備を進めていくことが大切です。
その飲食店を開業された時の想いや考え方を経営理念として書き出しておきましょう。
売上・利益のみではなく、オープン時の気持ちに立ち返らなければならないタイミングが必ず訪れます。特に飲食店の経営状況が悪化したタイミングで【自分自身を奮い立たせる言葉】、【初心に帰らせてくれる想い】が必要になります。
それを飲食店の経営理念として書き出しておき、いつでも見れるようにしておきましょう。
リトルヤミー⑤:素直に学び、最後は自分自身で決断をすること
過去に飲食店で学んだ経験や知識は一度ゼロに戻し、素直に学ぶ姿勢を持ちましょう。
リトルヤミーの結城代表の凄いところは、フランスへ修行にいき、大手飲食店チェーンで学びながらも、第三者から学ぶ姿勢を常に持たれていたことです。
私自身も独立当時は、約2年間に渡り、飲食店専門のコンサルタントからノウハウを学びました。理由は、企業運営と売上アップや業態開発の考え方は、全くの別物だと感じていたからです。大手であろうと繁盛業態を作れない企業は山ほどあるのが良い例です。
結城さんは経験値だけでリトルヤミーを開業すべきでないことを理解されていたため、様々なことをドンドン吸収されていました。
そして、最終的な決断は必ずご自身でされていたため、我々も漏れが無いように全力で開業をサポートをしていきました。
つまり、常に素直に学ぶ姿勢があり、自責にて飲食店を開業し運営をされている姿勢がご自身をさらに成長させているのだと強く感じました。
まとめ
~飲食店コンサルティング事例【リトルヤミー浅草橋店さん】~
今年、コロナ関連で発生した倒産(2020年10月時点)は602件あり、その内86件が飲食店とのこと。
その中で、飲食店運営を継続しファンを増やしながら着実に業績を伸ばされているリトルヤミーさんには素直に感動しました。
外食産業全体では、まだまだ厳しい状況は続きそうです。
12月の宴会シーズンでの集客が見込めない飲食店が生き残るためには、特定の月に集客が偏る業態ではなく、毎月安定した集客力を得られる業態を開発していくことが必須だと改めて感じました。
逆に言えば、リトルヤミーさんのように個人の飲食店でも戦えるマーケットが飲食業界には存在しますので、今から新規開業を目指すのもありではないでしょうか。
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