飲食店開業の成功に必要な考え方【安易な独立は失敗します】

 

飲食店は開業すればお客さんが来店してくれる商売だと思いがち。

でも、実際は厳しい現実が待ち受けています。

理由は、正しい商売の考え方や必要なスキルを身に付けずに開業をするからです。

そもそも開業に必要な正しい商売の考え方とは何でしょうか。

お客様の満足に対する対価として売上を頂く、ことです。

そして、そこから飲食店や共に働く仲間への給与や報酬、そして取引先への支払いへ回し、最後に利益が残るイメージです。

飲食店の開業において、正しく売上・利益を増やし繁盛させ、商売を継続させることは経営者の使命です。

 

開業①:飲食店の正しい商売の考え方を学ぶこと

作業風景イメージ画像01

ところで、あなたの飲食店は正しい商売が出来ていますか。

飲食店経営における個人経営の割合は約8割と、圧倒的に個人オーナーが多く、独立開業のハードルが低い反面、集客に悩む経営者が多い産業の一つです。

産業大分類別に「法人」及び「個人経営」の企業等数の割合をみると、「法人」
は「電気・ガス・熱供給・水道業」(97.2%)、「情報通信業」(94.9%)、「鉱業,採石業,砂利採取業」(91.2%)などで高くなっている。一一方、「個人経営」は「生活関連サービス業,娯楽業」(82.4%)、「宿泊業,飲食サービス業」(80.9%)、「教育,学習支援業」(75.0%)などで高くなっている。

出所:平成28年経済センサス‐活動調査(確報)_産業横断的集計(結果の概要)

思い切って開業したは良いが、思い通りの売上を立てることが出来ずに悩んでいる飲食店オーナーが多い理由は、以下の3点あたりが原因だと思います。

資金さえあれば開業が可能

開業には難しい資格やライセンスの取得が不要

開業のきっかけは繁盛店の模倣

でも、フタを開けてみたら開業後に全く集客が出来ない…

そんなことは、ざらにあります。

開業②:飲食店開業に向け基礎だけは確実に学びましょう

餃子を作ることが得意だから、餃子専門店を開業したいと考えたとします。

ここで質問です。

餃子だけで商売が出来るほどの知名度がありますか。

一日あたりいくらの売上を想定していますか。

餃子は何種類用意しますか。

一個いくらで売れると思いますか。

誰が買いに来てくれますか。

一日何個売れば採算が取れますか。

餃子を主力アイテムとして販売をすることは良いと思います。

しかしながら、あなたに知名度と腕と商品に対する圧倒的な知識があり、パワーアイテム一品のみで戦える環境があればの話です。

もしもそうでなければ、少なくとも調理師学校へ通う、もしくは開業を目指す業態に近い飲食店に勤務をし、最低限の調理技術の基本は学びましょう。

経営者の立場で管理するのみと考えているのであれば、恐らく開業における失敗の確率は高まります。

雇用した人間が飲食店経営を成功させるだけのノウハウを持っていれば、すでに独立をしているはずです。

そんなに、ものごとは上手く運びませんのでご注意ください。

開業③:飲食店における正しい商売とは

飲食店開業における正しい商売とは、お客様の満足に対する対価として売上を頂くことと先にお伝えしました。

では、具体的には何をすべきでしょうか。

簡単です。

料理とサービスを提供して、お客様に喜んでいただいた上で、正しい売上と利益を得ることです。

価値ある商品を、価値ある価格サービス雰囲気で売り、最高の満足を得ることです。地域一番店になることです。

おすすめメニューの作り方に関する記事はこちら

飲食店のおすすめメニューの考え方とその役割

まずあなたのお店におすすめメニューは何品ありますか。それらを意図的に差し込むことにより、ターゲットを固定客化していくことを目的として十分に活用出来ていますか。しっかりと理論に基づいた…

飲食店の開業において正しくない商売とは

では、その逆で正しくない商売とはどのようなこと指すでしょうか。

飲食店のお通しや席料を値上げする

仕入れの高騰を理由にレシピはそのままでメニューの価格を上げる

メニュー表の一等地に低原価メニューばかりを掲載する

低単価メニューを店頭で強調し、店内は2~3倍単価のメニューばかり

メニューや質を改善せず、呼び込みやキャッチで売上・客数を上げる

これは実際にある外食チェーン店の部長クラスが売上対策として実際に会議の場で発表をしていた内容です。

是が非にでも見た目の売上を整えなければいけないというプレッシャーから商売の本質を無視し行動していました。

結果、当月は良くても翌月以降の数字はボロボロです。

なぜこのようなことが起こるのか。

過去の栄光に囚われ、業態や飲食店を常に磨き上げていないからです。

お客さまにご来店いただく準備が整わない状態で開業し、テクニックのみで売上を上げようとするからです。

結局のところ見せかけの売上づくりに一所懸命になり、固定客化を完全に無視した仕事をするからです。

目先の売上や客数アップに注力したメニュー改変ばかりで、商売の本質から目を反らしていては、商売の繁盛、継続どころかあっという間にその飲食店が閉店に追い込まれるのは目に見えています。

開業④:飲食店経営の目的を明確にすること

まずは飲食店開業の目的を明確にしましょう。

なぜ飲食店を開業しようとしたのかを書き出すことです。

これが飲食店の経営理念になります。

そして、次にどのような飲食店にしたいのかを考えましょう。

お客様の顔と名前が一致する商売がしたい

地域に密着した商売がしたい

サラリーマンが帰宅前にホッとできる店にしたい

子供連れが気軽に立ち寄れる飲食店がいい

主婦でも飲める居酒屋にしたい

 

たまたま見つけた飲食店が満席で繁盛していたため、私もやってみたいと考えて開業の資金を貯め始めた方もいると思います。

でも、その繁盛店の裏側の努力までは見えないはずです。

飲食業はお客様の反応をダイレクトに感じることが出来る商売である以上、良い反応も悪い反応も直球で飛んできます。
そのため、飲食店を開業したあとはじめて現実を知り、打ちのめされることが多々あります。

その時に、開業の目的(経営理念)に立ち返り、自分自身を鼓舞することが必要です。

開業⑤:飲食店の基本である調理技術を身に付けること

飲食店を開業し繁盛させていくためには、ロジカルにものごとを考え、ビジネスモデルを構築していく思考回路を身につけましょう。

その前提条件として、調理技術を身に付けることが必須事項です。

昔の料理人は調理技術は、見て覚えろ、技術は盗めという考え方が一般的でした。当時、彼らが10年かけてメニューやレシピを学んでいたと思います。

しかしながら、現在の料理人は、理論や科学という観点で、ほんの数年で同様の技術を習得することが可能です。要するに、経験則や感覚を、見える化し、基礎を理論的に学ぶことの出来る環境があります。
(※もちろん作業スピードや精度に大きな差はありますが…)

ある寿司専門の調理学校を卒業された方が、和食のお店をオープンした翌年にミシュランの一つ星を獲得し繁盛する飲食店の仲間入りをしたという素晴らしいニュースを見たことがあります。

まさにこれを体現された例だと感じました。

まずは開業前に調理技術をしっかりと学ぶことが成功への第一歩です。

開業⑥:常に同じことの繰り返しではいずれ淘汰される

老舗などの特別な飲食店を除き、開業後も継続的に繁盛させたいのであれば常に創意工夫をすべきです。

地域一番店作りに関する記事はこちら

居酒屋の集客力を高める考え方【地域一番店を実現】

個人で居酒屋を経営されているオーナー様へ向けた記事です。居酒屋の強みを活かした店作りを基本に集客力を高め、地域一番店を実現するための考え方を3つにポイント…

つまり常に進化をしていくことです。

例えば、近隣に競合他社の飲食店が開業したらどうしますか。あなたのお店に戻ってきてくれる保証はありません。

だからこそ、開業後もおすすめメニューやグランドメニューを入れ替えながら、常にお客様に飽きられない店づくりが必要です。

そして、新規のお客様を固定化していくことも重要です。

特に人事異動の多い季節は、新規客が増える傾向にあります。店頭やウェブでの打ち出しを強め、新規客の囲い込みをしていきましょう。

但し、ここで弊害となるのが、固定観念既成概念です。

今までと同じことを繰り返していても問題ないと思考回路を停止していると、いざという時に脳が活動してくれません。

そして、従業員からの良いアイデアも同様です。最初の内は色々と考え発言してくれても、採用し具現化しなければいずれ何も考えてくれなくなります。

あなたが飲食店経営のプロ中のプロでない限り、開業後も常に新たなチャレンジが出来るチーム作りは必要です。

まとめ~飲食店の開業で最低限必要な準備とは~

飲食店を開業されるのであれば、ぜひ成功して頂きたいと思います。

開業後も長く商売を続けて頂くために正しく商売を繁盛させ、圧倒的な利益に出せる環境を整えて頂ければと思います。

安易に開業をイメージされているのであれば、一度ふみ留まり、学び忘れたことが無いかを考えてみましょう。

とりあえず、開業後に走りながら考えられる人は、既に基本的なスキルや資金がある方ですので、そこを錯覚しないようにご注意ください。

ぜひ繁盛店の開業に役立ててくださればと思います。

本日はこの辺で終わりにしたいと思います。

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