飲食店の集客を人脈のみに頼るべきでない理由【成功への第一歩】

まず結論から申し上げますと飲食店の集客を人脈のみに頼ると次第に売上が減少していき近い将来商売に行き詰ります。

理由は、友人、知人や取引先は、開業当初は温情で来店してくれますが、将来的には来店動機に見なう商品や特徴が飲食店に無ければ来店頻度が減少していくからです。

例えば、飲食店開業の理由が【友人が集まる憩いの場を作ること】でしたら、開業しないで自宅にご友人を招いて会食を楽しまれた方が良いです。

また別に柱となる商売で圧倒的な事業収入があり、節税や趣味を目的に飲食店を経営されるのでしたら人脈に頼る商売でも良いと思います。

但し、この場合は赤字が前提です。

仮に居抜き物件が自宅近くに出来たから飲食店でも開業しようかなと考えているようでしたら再考されることをオススメします。

住宅立地の人脈に頼るショットバーの損益計算

今回のパターンで、ショットバーの損益計算をしてみたいと思います。

多少本業が上手くいっている程度で取引先や友人の来店目的で飲食店を開業されるのであれば50名そこそこの方がターゲットになると思います。

恐らく住宅地の中にポツンとあるような店舗です。

料理はなく、ドリンクのみのショットバースタイルで開業すれば、客単価はチャージも含めて1,500円から2,000円程度です。

自宅の一階で開業できるのであれば家賃は掛かりませんが、仮に別途で居抜きが出たから開業しようと考えた場合、都内であれば少なくとも坪当り8,000円から10,000円の家賃が掛かります。10坪であれば、家賃は100,000円です。それに水光熱費が約30,000円から40,000円が掛かります。

簡単な損益計算は下記の通りです。

ターゲット:友人、知人、取引先50名程度
来店頻度:多くて平均週一回
月間客数:200名
月間売上:400,000円

住宅立地の人脈に頼るショットバーのPL

勘定科目 数値(円) 構成比(%)
売上 400,000 100%
原材料費 72,000 18%
人件費 250,000 63%
水道光熱費 40,000 10%
家賃 100,000 25%
その他 100,000 25%
管理費合計 562,000 140%
営業利益 ▲162,000

開業当初は、週1回の来店はあるかもしれません。
但し、来店動機が友人の店だからということであれば、厳しい見方をすればその内飽きられますので、毎月売り上げが減少し将来的には大幅な赤字となります。

この単純な理屈を理解しておくだけでも失敗の確率が減らすことができます。

住宅立地で人脈に頼らない飲食店の損益計算

では逆に、住宅立地で人脈に頼らない飲食店を開業していく場合はどこにポイントを置くべきでしょうか。

ここで大切なことは、立地、ターゲティングとコンセプトの相性を考えて開業を目指すこと、です。

飲食店の開業時に抑えておくべきポイント

  • どこで
  • 誰に
  • 何を
  • いくらで
  • どれくらい

上記をベースに開業の事業計画を考えていきます。

5W2Hで考えていけばスムーズに事業計画を立案しやすいかもしれません。

5W2Hとは
When(いつ)
Where(どこで)
Who(誰が)
Why(なぜ)
What(何を)
How(どのように)
How much(いくら)

住宅立地であれば、週末にファミリーの来店が予想されます。

その場合、ファミリー向けの主力カテゴリーを用意し、圧倒的な地域一番のウリ商品を開発しておくだけでも集客力は確実にアップします。

どこで:住宅街
誰 に:【昼】ファミリー層(メイン)/【夜】サラリーマン(サブ)
何 を:【国産牛の特大ジューシー俵型ハンバーグ300g】
いくらで:980円(原価率50%)
どれ位:50個/日

平日と週末の客層の片寄りがあるため、週1回休みで24日間営業とします。

住宅立地のファミリー向け業態のPL

勘定科目 数値(円) 構成比(%)
売上 1,176,000 100%
原材料費 588,000 50%
人件費 250,000 21%
水道光熱費 40,000 3%
家賃 100,000 9%
その他 100,000 9%
管理費合計 612,000 92%
営業利益 +98,000 9%

最低50個/日に俵型ハンバーグを売り切ったと想定した場合でも下記の売上が立ちます。

原価率が50%と高いのは、特大の俵型ハンバーグのみを販売した場合を想定しているためです。

仮に、ドリンクメニューや料理メニュー、例えば【若鶏のから揚げプレート】や【チーズインハンバーグ】などの品揃えを戦略的に増やしていければ、さらに売上の積み上げと原価率の低減が可能となります。

まとめ
~飲食店の集客を人脈のみに頼るべきでない理由【成功への第一歩】~

飲食店の集客を人脈に頼るべきではない理由について解説をしてきましたが如何でしたでしょうか。

基本的には友人、知人向けの商売は長続きしませんし、趣味の領域を超えて商売を継続させることは非常に困難です。

飲食店を居抜きで開業される場合、立地の特性に合わせてターゲットを選定し、コンセプトを検討していくいくことが何よりも大切です。

その後、『コンセプトに合う商品を具現化出来るのか?』、『物件取得費や改装費はいくらかかるのか?』、『造作は無償かまはた有償か?』『商品の品揃えはどうすべきなのか?』、『仕入先の選定は?』などの実務に落とし込みながら、実現の可否を決めていくべきです。

『物件を別の方に取られてしまうのでないか?』と焦るのではなく、あくまでも事業計画をもとに飲食店の開業の可否を決定していくことが重要です。

2年後に飲食店を残せる方は約2割と言われています。その他8割にならないためには出来る限りの下準備をした上で、開業していくことが何よりも大切です。

今回はこの辺で終わりたいと思います。

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