アルバイトの求人で頭を悩ませている飲食店のオーナーさんは多いはずです。
それと同時に『人が育たない』と教育面での悩みを抱える飲食店も多いのではないでしょうか。
採用はしたけど思うように仕事を覚えてもらえないなぁ
教育をどうすれば良いの分からん…
教育についてこんなお悩みをお持ちでしたら、ぜひご一読ください。
優秀なアルバイトが入店してくれない
その理由を理解する
あなたの飲食店にとって優秀なアルバイトがどんな方なのかを考えてみてください。
そしてご自身の経営している飲食店で働くアルバイトと比較してみてください。
元気でキビキビ働いてくれる女性のアルバイトがほしい!
求めるアルバイト像と、既存の従業員の働き方にズレはありませんか。
ダラダラ動き声も小さく愛想も悪いアルバイトがいる飲食店にキビキビ元気に働いてくれる方から応募は来ないかもしれません。
仮に応募があっても面接時に飲食店の雰囲気を察し、入店に至らない可能性もあります。
まずは飲食店側の受け入れ体制を整えることから始めましょう。
店は古いが常に5S(整理、整頓、清潔、清掃、しつけ)の管理が行き届いている状態であることが好ましいです。
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5Sとは整理、整頓、清掃、清潔、躾(しつけ)の頭文字からくる造語です。 実は飲食店経営において、この5Sの考え方が非常に役立ちます。 今回は店長の立場から5Sを考えてみたいと思います…
アルバイトは募集広告を見て応募をしてきます。
記事の内容をいくら良くしたところで、飲食店のイメージや雰囲気が記事の内容とかけ離れていればアルバイトの方は入店してくれません。
まずは飲食店サイドの受け入れ体制を整え、募集広告を打つことをオススメします。
圧倒的に働き易い職場環境が
優秀な飲食店アルバイトを育てる
働き易い職場環境とは具体的に何を指すのでしょうか。大まかに以下の6点に集約されると考えます。
- ①アルバイトの入店初日のオリエンテーションの実施
- ②従業員同士のコミュニケーションが活発である
- ③教育マニュアルやレシピが整備されている
- ④定期的な面談やオリエンテーションが実施されている
- ⑤従業員同士が適切にルールを守り規律が保たれている
- ⓺業務の役割が明確になっている
①アルバイトの入店初日はオリエンテーションを実施する
初日の勤務前にアルバイト教育の一環としてオリエンテーションを実施します。
ハウスルールやお店が目指すこと(経営目標)を教育し、共感を得られるように伝えていきます。
逆に絶対にしてはいけないこと、それは入店と同時に教育もせずに現場に立たせること。店舗が目指すことを理解しない状態で勤務をすれば、店長や他のスタッフの意向に沿わない行動や言動をとる可能性があります。
教育を受けてないことは実践できませんので仕方が無いです。しかしながら、これが原因で他のアルバイトとの人間関係が悪くなれば離職に繋がります。
まずはハウスルールや経営目標など、メンバーとして理解しておいてほしいことを教育時に明確に伝えておきましょう。
②従業員同士のコミュニケーションが活発である
働き易い店舗の特徴に、アルバイト同士、そして社員とアルバイトの関係が風通しが良く、相互間のコミュニケーションが活発なことが一番に挙げられます。
特に店長とアルバイトのコミュニケーションが活発な飲食店は雰囲気も良く皆が生き生き働いてるのが良く分かります。
理由は、アルバイトと社員、キッチンとダイニングの壁が無く、活発なコミュニケーションをとれる環境があるからです。
では、飲食店アルバイトの自発的な発言を促すにはどうすれば良いでしょうか?
まず定期的な面談やミーティングの場を設けることです。
トップダウンの組織ではなく、アイデアや意見交換のしやすい環境を整備しましょう。具体的には④にて解説しています。
③教育マニュアル、レシピ、ハウスルールが整備されている
次に優秀なアルバイトが育つ飲食店は、教育マニュアル、レシピ、ハウスルールなどの教育ツールが整備されています。
誰から教育を受けても基準が明確なため、アルバイトが混乱しなくて済むのも利点の一つです。
マニュアルやレシピが無い場合、アルバイトの教育方法に一貫性を持たすことが難しくなります。
各スタッフによって教育時の作業手順が違うため、入店したてのアルバイトから『どれが正しい方法なのか分からない』などの不満が出る可能性が高いです。
併せて、アルバイト教育に費やす時間が圧倒的に長くなります。また教えることの出来ない作業が発生し組織が属人化します。
これらの問題の解消に教育マニュアル、レシピ、ハウスルールの整備が不可欠なのです。
④定期的な面談やミーティングが実施されている
定期的な面談を通じて、アルバイトの成長度合いを確認できる場を設けます。
ここで大切なのはアルバイトの教育カリキュラムを作ることです。
週間または月間にて評価面談を実施し、客観的に成長度を評価しながら次のステップで学ぶべき事柄を共有していきます。
そこには自己評価(アルバイト)と上長評価(店長)を明記し、お互いの認識にズレがある場合はその差を埋めるための方法をその場で相談します。
最後に次の成長目標を決め、次回の面談までに教育目を標達成できるよう全力でサポートしていくのです。
この面談を通じて決めたことをA4一枚の教育レポートに仕上げます。これを2枚用意しアルバイトと店長の認識にズレがないようにします。
この面談をPDCAのサイクルにて実施し、アルバイトの成長を促していきます。
そして、全従業員を集めたミーティングを定期的に実施しましょう。
このミーティングの目的の一つ目は、目標数値の共有および目標達成に向けたイベントや販売促進を伝達するためです。
そして2つ目の目的は、飲食店が抱える課題を共有し、改善に向けた意見交換の場を設けるためです。
この際、意見の出し易い環境を作り経営に参画していると感じさせることがポイントです。
店長と従業員同士の信頼関係を深めることを意図していますので円卓など上座が無いようにします。
この際、参加者全員の共通認識として以下の5点を事前に共有します。
- 発信が一方通行にならないこと
- 意見への否定はしないこと
- 傾聴の姿勢を見せること
- 一人の意見に偏らないこと
- 発言しやすい環境を整えること
まずはミーティングを実施し、自店舗の風土に合うよう修正をしながらより良いものにしていくことをオススメします。
⑤従業員同士が適切にルールを守り規律が保たれている
従業員同士が気持ちよく働ける環境の構築に向けハウスルールを整備します。
個人的な嗜好による振舞いが他者を不快にさせることがあります。
例えば、喫煙ルールです。
タバコを吸わないアルバイトにとっては不快に感じるかもしれません。そこで、事前に喫煙場所を決め、お互いに嫌な思いをしないようルール化しておきます。
これらの予防は労働環境を良くしていくためには必須事項です。
店長や社員の趣味嗜好が反映されるのではなく、全従業員の総意を念頭に置いたルール化が求められます。
⓺業務の役割が明確になっている
教育を受けていないことで、怒られた経験はありませんか?
正直、昔はそんなこと日常茶飯事でした(汗)
ですが、今の時代、そんな理不尽なことが立て続けにあれば、アルバイトのモチベーションは確実に低下していきます。
そんな教育受けてないから分かんないっすよぉ~
勤務中は教育を済ませた業務を中心に実践してもらい、問題が発生しやすいピークタイムは料理の配膳のみにしておくなど、能力に応じた役割を与えるようにしましょう。
アルバイトの教育で最も大切なのは成功体験を積ませ自信を持たせることです。
失敗を恐れないで新たな業務にチャレンジさせることも教育上大事ですが、アルバイトの成長の度合いや性格に応じた役割を与えることをオススメします。
まとめ
~飲食店で優秀なアルバイトを育てるコツ【環境整備の重要性を解説】~
飲食店の経営者からすれば、手っ取り早く優秀なアルバイトを採用したいと考えるのは当然のことだと思います。
ですが、今の時代そういった人材を集めることが非常に困難です。
逆にどんなアルバイトでも優秀に育成できる環境を整えることができた場合その飲食店はどうなるでしょうか?
恐らく大抵のことは乗り越えられる強いチームになると思います。
組織とは、【凡人をして非凡をなさしめることにある】と経済学者のピータードラッカーは仰っています。
これを実現できればチームで環境整備に取り組み、新人アルバイトがさらに新人を教育していく強い組織となります。
さらにそれが店舗の伝統や文化として受け継がれていくため、常に人材教育や採用に困らない飲食店になるはずです。
もちろん教育の仕組みをそこまでもっていくとなればそれなりの時間と労力を要します。しかしながら、労働人口が減少している今の時代、固定観念を捨て出来る方法を考えるべきではないでしょうか。
改善活動の第一歩は【気づき】と【決断】から始まります。
この記事が優秀なアルバイトを多く輩出する飲食店づくりを目指すきっかけになれば幸いです。
今回はこの辺りで終わりにしたいと思います。
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