今回は効果的に飲食店の集客力を上げるための販促に関する考え方である【3回安定10回固定の法則】についてご紹介したいと思います。
主流になっている飲食店のウェブ販促
飲食店や小売店の販売促進に多額の費用を掛けて集客を促すWEB販促サービスを提供する企業が多くあります。
もちろん飲食店の事業規模にもよりますが、対売上で3%までの販促費であれば良しとする考え方はあります。
飲食店の売上に対する販促費の割合が3%の場合
- 売上100万円 ⇒ 販促費3万円
- 売上200万円 ⇒ 販促費6万円
- 売上300万円 ⇒ 販促費9万円
この場合、飲食店がWEB販促にかける費用に応じて、集客力が上昇し続ければ良いのですが、恐らくいずれ集客力は低下してくるはずです。
そして、効果が弱まったタイミングで広告代理店から飲食店に対してさらに一つ上のプランを提案されるためコストを3%に抑えることができなくなります。
それでも飲食店側は、売上を取るために販促費を使うため利益は安定しません。
また販促媒体上で他の飲食店との差別化を図るには、割引などの特典が必要となり、さらにコストを押し上げる要因となります。
当然のことながら、飲食店の経営者としては販促費や割引と原材料費を切り離して考えづらくなるため、材料費を抑えるあまり料理内容が貧相になります。
そのため、飲食店へのリピートに繋げるだけの商品価値を提供できず、一過性の集客対策で終わるため販促費はさらに上昇していきます。
最終的にはどんな媒体を利用しようが、十分な効果を得られなくなるのです。
そのため飲食店経営においては、WEB販促のみに頼る集客手法はお勧めできません。
飲食店の販促における【3回安定10回固定の法則】とは
そこで、最低限のWEB販促のみで、飲食店の集客力を上げる考え方について解説していきます。
それが、3回安定10回固定の法則を活用した販促方法です。
飲食店がお客様との接触機会を増やすことで、固定客化を促すことが販促手法の前提にあります。
ちなみに、
安定客とは、飲食店を候補の一つにしてくれるお客様のこと
固定客とは、飲食店を必ず選んでくれるお客様のこと
です。
んっ??どうやって飲食店に3回来てもらえるよう促すのさ?
飲食店の販促で活用するのがポイントカードやLINE公式アカウントのショップカード機能などの販促ツールです。
また、フェイスブック(Facebook)やツイッター(Twitter)などを販促に活用します。例えば、イベント告知やシーズンメニューをPRし、来店を促す仕掛けもありです
各販促ツールに関して順番に解説していきます。
飲食店でショップカード(ポイントカード)の販促は有効なのか
飲食店によっては、非常に有効な販促ツールになります。
ちなみにクライアント先の飲食店で実施した販促のケースです。
- 3回 ⇒ 少し弱めの特典
- 7回 ⇒ 普通の特典
- 10回 ⇒ やや重めの特典
上記の内容で、
- 7月 230枚配布 101枚回収
- 8月 240枚配布 98枚回収
- 9月 240枚配布 97枚回収
平均の回収率は41%以上です。
そのため、飲食店への3回の来店などあっという間でした。このリピーター対策が功を奏し、売上前年比でも200%以上で推移しています。
アナログな販促ですが、飲食店とお客様との接触機会を増やすためにショップカード(ポイントカード)は未だに有効な集客手法の一つです。
但し、客層や性別など、ターゲットにより効果も変わってきますので販促の効果測定は必要です。
飲食店の販促でLINE公式アカウントは有効なのか
こちらも飲食店の集客に有効な販促手法の一つです。
飲食店がお客様との接触機会を増やすための機能が盛り沢山にも関わらず、無料である程度のところまでは利用が可能な販促ツールです。
LINE for Businessにて利用できる販促機能
LINE公式アカウントのショップカード機能
特筆すべきはLINE公式アカウントの販促ツールの一つである飲食店のショップカード機能です。
こちらは、ポイントカードと同様に飲食店へ来店された方にポイントを付与される販促ツールです。
アプリのため、スマホ一つあれば対応が可能です。そのためレジ横にLINEのPOPを設置しておけば、ポイント付与を促すことができ、販促効果を高められます。
一日のポイント付与の上限を設定し、不正防止などはできますが、一度の来店につき一つポイントが付与される販促ツールのため細かな設定は出来ません。
そのため、単価の高い飲食店の場合は、3回の来店で特典がもらえるように販促として設定し、ランクアップを促すよう設定する方法がLINEの場合は向いています。
フェイスブックやツイッターでの販促イベントを告知
飲食店の季節メニュー、イベント告知、またスタッフブログなどの販促として活用します。
こちらは飲食店から一方的に発信していく機能ですが、インプレッションやエンゲージメントなどを分析できるため販促の効果測定が可能です。
どれくらいの閲覧者が飲食店の投稿に興味を持ってくれたのかを分析できる販促ツールとして活用できます。
例えば飲食店側が閲覧者に特典を付与したとします。その販促イベントを活用されたお客様が来店された場合、閲覧者と来店者の割合を把握できます。
仮に次回以降に飲食店が少し強めの販促を打ち出しても、前回のデータから客数予測がし易くなるためシフト組みや仕込みの予測が立てやすくなるので機会損失の低減が可能です。
さらに投稿内容や販促特典に対してのインプレッションとエンゲージメントを確認しながら、さらに集客力を高めることが出来るようになります。
さらに定期的な利用を促すために3回安定10回固定の法則を絡めたメンバーシップなどを販促に用いれば再来店の確率がさらに高まります。
つまり運用次第では、飲食店にとって非常に有効な販促ツールとなるわけです。
ちなみに、全てのSNSを運用し間口を広くするよりは、ターゲットとするお客様の年齢層や属性に応じて活用する販促ツールを選択した方が効果的です。
フェイスブックの年齢別ユーザー数 男女別(国内)
出所:Social Media Lab by -Gaiax- 2020年8月更新! 12のソーシャルメディア最新動向データまとめ
年代別ユーザー数 | 利用者総数 | 女性 | 男性 | 利用者割合 |
30代 | 5,275千人 | 52% | 48% | 36.7% |
40代 | 6,225千人 | 44% | 56% | 33.6% |
50代 | 5,876千人 | 37% | 63% | 36.2% |
ツイッターの年齢別ユーザー数 男女別(国内)
出所:Social Media Lab by -Gaiax- 2020年8月更新! 12のソーシャルメディア最新動向データまとめ
年代別ユーザー数 | 利用者総数 | 女性 | 男性 | 利用者割合 |
20代 | 7,767千人 | 54% | 46% | 61.6% |
30代 | 6,972千人 | 49% | 51% | 48.6% |
40代 | 7,482千人 | 46% | 54% | 40.4% |
フェイスブックの利用者は40代以降に多く、ツイッターの20代の方の利用者と利用者割合が多いことが分かりますので、業態コンセプトやメインターゲットに合わせて、これらを販促ツールとして運用してみてください。
まとめ
~飲食店の販促効果を最大化する方法
【3回安定10回固定の法則】~
飲食店に商品力や接客サービス力が既に備わっていれば、3回安定10回固定の法則は、ファンを増やす上で非常に有効な販促手段になります。
逆に言えば、お客様の再来店を促せるだけの魅力が飲食店になければ、販促の効果を最大化することは難しくなるため、いくら大きな特典を付けたところで意味はありません。
そのため、店舗力を磨きながら、同時に集客力を高めるための販促を打つことが最低限必要になりますので、ぜひそちらも合わせて改善を進めて頂ければと思います。
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